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ドライヤーのコンセントが熱い原因と対処法|火災前の危険サイン

ドライヤーのコンセントが熱い原因と対処法|火災前の危険サイン
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ドライヤーを使用中にプラグやコンセントが触れないほど熱くなっていることに気づき、不安を感じていませんか?「このまま使用を続けても良いのだろうか」と不安を感じている人もいるかと思います。

この記事ではドライヤーのコンセントが熱くなる原因と対処法を解説します。コンセントの異常は火災につながる危険性もあるため、放置せずに正しい対処法を学びましょう。

この記事のポイント
  • コンセントが熱くなる4つの主な原因
  • すぐに実践すべき具体的な対処法
  • 人気メーカー別の症状と注意点
  • 火花やコードの熱などよくある疑問の答え

ドライヤーのコンセントが熱い原因

ドライヤーのコンセントが熱い原因
家電ステーション:イメージ

ドライヤーのコンセントが熱くなる原因は以下のとおりです。

  • コードの断線
  • コンセントとプラグの接触不良
  • コードの過負荷
  • トラッキング現象

コードの断線

ドライヤーのコンセントやコードが熱くなる原因として最も多いのがコード内部の断線です。電源コードは、たくさんの細い銅線を束ねて作られています。ドライヤーを使い終わった後にコードを本体にきつく巻きつけたり、根元部分を急な角度で繰り返し折り曲げたりすると、細い銅線が少しずつ切れてしまいます。

内部の銅線が数本切れた状態を「半断線」と呼びます。半断線状態になると本来流れるべき電気の通り道が狭くなります。狭くなった部分を電気が無理やり通ろうとするため、大きな抵抗が発生して異常に発熱します。

コードの根元や中間部分だけが熱くなる場合は半断線を疑うべきです。半断線を放置するとコードの被膜が熱で溶けてショートし、火花が出たり最悪の場合は発火したりすることもあります。見た目には問題がなくても、内部で断線が進行しているケースは多いです。

コンセントとプラグの接触不良

コンセントとプラグの接触不良
家電ステーション:イメージ

壁のコンセントやドライヤーの電源プラグ自体に問題がある場合も、熱が発生する原因となります。「接触不良」と呼ばれる状態で、コンセントの金具とプラグの刃がしっかりと密着していないために起こります。

接触不良が起こる原因は以下のとおりです。

  • 壁コンセントの劣化
  • 電源プラグの劣化や変形

壁コンセントの劣化

壁のコンセントは消耗品です。長年プラグを抜き差ししていると、内部の金属製のバネが緩んできます。バネが緩むとプラグをしっかり挟み込む力が弱まり、ぐらつきや接触不良を引き起こします。築年数の古い住宅では特に注意が必要です。

電源プラグの劣化や変形

ドライヤー側の電源プラグも落とした衝撃で変形したり、長年の使用で劣化したりします。プラグの刃が少しでも曲がっているとコンセントに差し込んでも正常に接続されず、熱の原因になります。

コードの過負荷

コードの過負荷
家電ステーション:イメージ

ドライヤーは、家庭で使われる電化製品の中でも消費電力が大きい部類に入ります。一般的なドライヤーの消費電力は1200〜1500W程度です。許容量の小さい延長コードやたこ足配線でドライヤーを使用すると、「過負荷(オーバーロード)」状態になります。

たこ足配線や延長コードには、安全に使用できる電力の合計(定格容量)が定められており、多くは合計1500Wまでです。同じ電源タップで他の電化製品を同時に使うと容量オーバーとなり、コードやプラグ部分が異常に熱くなります。

過負荷はコードの発熱だけでなく、接続しているテーブルタップ自体の焼損や火災を引き起こします。

電化製品消費電力の目安
ヘアドライヤー1200~1500W
電子レンジ1300~1500W
電気ケトル1000~1300W
炊飯器(炊飯時)1000~1400W
スマートフォンの充電10~20W

トラッキング現象

「トラッキング現象」は長期間コンセントに差し込んだままのプラグが原因で起こる火災です。

トラッキング現象の原理

コンセントとプラグの隙間に溜まったホコリが空気中の湿気を吸収すると、電気が流れる通り道(トラック)ができてしまいます。この通り道で微小なショート(放電)が繰り返され、プラグの樹脂部分が炭化し、最終的に発火に至ります。

洗面所やキッチンなど湿気が多い場所でドライヤーのプラグを差しっぱなしにしていると、トラッキング現象が起きやすくなります。プラグの刃の根元あたりが黒く焦げている場合は、トラッキング現象が起き始めているサインかもしれません。

定期的にプラグを抜いて乾いた布で清掃することがトラッキング現象の予防につながります。

ドライヤーのコンセントが熱いときの対処法

ドライヤーのコンセントが熱いときの対処法
家電ステーション:イメージ

ドライヤーのコンセントが熱いときの対処法は以下のとおりです。

  • 使用を中止する
  • たこ足配線や延長コードをやめる
  • 原因に応じて買い替えや修理を検討する

使用を中止する

ドライヤーの使用中にコンセントやコードが異常に熱くなっていることに気づいたら、ただちに使用を中止してください。焦げ臭いにおいがしたり触れないほどの熱さだったりする場合は、火災直前の危険な状態かもしれません。

使用を中止した後はコード部分ではなく必ずプラグの本体を持って、壁のコンセントからゆっくりと引き抜きます。プラグが熱くて素手で触れない場合、感電を防ぐために部屋のブレーカーを落としてから乾いたタオルやゴム手袋などを使って安全に抜くようにしましょう。

たこ足配線や延長コードをやめる

たこ足配線や延長コードをやめる
家電ステーション:イメージ

たこ足配線や延長コードでドライヤーを使っていることが発熱の原因かもしれません。ドライヤーは大きな電力を消費する家電です。テーブルタップや延長コードは、複数の家電の合計電力が許容を超えると、過負荷となりコードやプラグが発熱します。

消費電力の大きい製品は延長コードなどを使わず、壁に設置されているコンセントに直接接続して使用するのが基本です。延長コードが必要な場合は、ドライヤーの消費電力に対応した太いコードの製品を選び、ドライヤー以外の製品を接続しないようにしてください。

原因に応じて買い替えや修理を検討する

安全を確保した後は熱くなった原因が「ドライヤー側」にあるのか、それとも「壁のコンセント側」にあるのかを切り分けることが大切です。

原因の切り分け方

別のコンセントにドライヤーを差し込んでみてください。それでもプラグが熱くなるようであれば、原因はドライヤーのコードやプラグ本体にあると考えられます。

別のコンセントでは熱くならないのであれば、最初に使っていた壁のコンセントに劣化などの問題がある可能性が高いです。

ドライヤーが原因の場合

コードの断線やプラグの劣化が疑われるため、修理に出すか新品への買い替えを検討しましょう。購入から数年が経過している場合は他の部分も劣化している可能性があるため、安全を考慮して買い替えるのが賢明です。

メーカーや販売店に相談し、修理費用と新品の価格を比較して判断しましょう。

壁コンセントが原因の場合

壁のコンセントが原因の場合、コンセントの交換には「電気工事士」の資格が必要です。資格がない人は自分で修理しようとせず、地域の電気工事業者に連絡してください。賃貸の場合は大家さん・管理会社に連絡して、点検・交換を依頼しましょう。

買い替えにおすすめのドライヤー3選

買い替えにおすすめのドライヤー3選
家電ステーション:イメージ

コンセントの熱がドライヤー本体の寿命や故障によるものだった場合、安全のために速やかな買い替えがおすすめです。ここでは、速乾性やヘアケア機能に優れた、現在人気の高いドライヤーを3つ紹介します。

Nobby by TESCOM|NIB400A

多くの美容室で採用されているプロ用ブランド「Nobby」の家庭用モデルです。業務用で培われた高い耐久性とパワフルな風量が特徴で、速乾性を重視する方には特におすすめです。

マイナスイオンとプラスイオンを同時に放出する「プロテクトイオン」で、静電気を抑制し、髪の広がりを抑えてツヤを与えます。プロ仕様の信頼性を、家庭でも実感できる一台です。

ReFa|BEAUTECH DRYER SMART W

サロン帰りのような「レア髪」を再現するReFaの技術はそのままに、大幅な小型・軽量化を実現した人気モデルです。独自のセンシング技術で髪の温度を60度以下に保ち、熱ダメージから保護。コンパクトで扱いやすくデザイン性も高いため、ドライヤーの時間が楽しくなります。

KINUJO|Hair Dryer

約363gという超軽量設計ながら、2.2㎥/分という大風量を実現したプロ仕様モデル。遠赤外線効果で髪の芯から素早く乾かし、まとまりの良いツヤ髪へ導きます。機能性を追求しつつ、デザインもシンプルで美しいことから、本物志向の方に喜ばれる一台です。

ドライヤーのコンセントが熱いときのメーカーの対応

ドライヤーのコンセントが熱いときのメーカーの対応
家電ステーション:イメージ

ドライヤーのコンセントが熱いときのメーカー対応について解説します。

  • ダイソンドライヤーの対応
  • リファドライヤーの対応
  • サロニアドライヤーの対応
  • パナソニック製ドライヤーの対応

ダイソンドライヤーの対応

ダイソンドライヤーでコンセントが熱くなった場合、直ちに使用を中止して電源プラグをコンセントから抜くよう公式で推奨されています。安全を確保した上で、公式のサポートへ連絡しましょう。

ダイソンのサポートは、電話またはオンラインで受け付けています。連絡する際は製品のシリアルナンバーを手元に準備しておくと手続きがスムーズに進みます。シリアルナンバーは、コードの注意書きタグなどに記載されています。

» Dyson「トラブルシューティング」(外部サイト)

リファドライヤーの対応

リファドライヤーの対応
家電ステーション:イメージ

リファブランドを展開する株式会社MTGは、製品の安全性に関する問い合わせ窓口を設けています。公式サイトのお問い合わせフォーム、またはお客様相談室への電話で連絡が可能です。

保証期間内であれば、無償での修理や交換の対象となる場合があります。保証期間が過ぎている場合でも、有償での修理について相談できます。

» ReFa「ReFa BEAUTECH DRYERに関するご質問 | FAQ」(外部サイト)

サロニアドライヤーの対応

サロニア製品のサポートは、発売元である株式会社I-neの公式サイト内にあるお問い合わせフォームが主な窓口となります。購入から1年間のメーカー保証が付いているため、期間内であれば交換などの対応が期待できます。

» 株式会社I-ne「お問い合わせフォーム」(外部サイト)

パナソニック製ドライヤーの対応

パナソニック製ドライヤーの対応
家電ステーション:イメージ

パナソニックは国内大手メーカーとして、充実したサポート体制を整えています。製品を購入した販売店に持ち込んで相談する方法と、パナソニックの公式修理ご相談窓口に直接連絡する方法があります。

公式サイトでは製品の型番を入力して修理料金の目安を事前に確認できるサービスも提供されています。長年愛用している製品であっても、まずは修理が可能かどうか、費用はどのくらいかを確認してみることをおすすめします。

» Panasonic「ヘアドライヤーの電源プラグや電源コードが熱いときは」(外部サイト)
» Panasonic「修理診断ナビ」(外部サイト)

ドライヤーのコンセントが熱いときによくある質問

ドライヤーのコンセントが熱いときによくある質問は以下のとおりです。

  • コンセントから火花が出たらどうする?
  • ドライヤーのコード根元が熱いのは断線?
  • ドライヤーのコンセント差しっぱなしはダメ?

コンセントから火花が出たらどうする?

コンセントから火花が見えた場合は、非常に危険な状態です。ただちに使用を中止してください。火花が出る原因は以下のとおりです。

  • コードの断線
  • 接触不良
  • トラッキング現象

ドライヤーのスイッチを切り、可能であればブレーカーを落としてください。その後、安全を確認してからプラグを抜きます。火花が出たドライヤーとコンセントは、絶対に使用を再開しないでください。

ドライヤーは修理または買い替え、コンセントは電気工事業者による点検・交換が必要です。

ドライヤーのコード根元が熱いのは断線?

ドライヤーのコード根元が熱いのは断線?
家電ステーション:イメージ

ドライヤーのコード全体がほんのり温かくなるのは、電気が流れることによる正常な反応です。しかし、コードの付け根や中間部分など「一部分だけ」が熱くなっている場合は、内部でコードが断線・半断線している可能性があります。

コードの根元は収納時や使用時に最も負荷がかかりやすく、曲げ伸ばしが繰り返されることで内部の細い銅線が切れやすい部分です。そのまま使い続けると完全に断線して動かなくなるだけでなく、ショートして発火するリスクがあります。

コードの根元に異常な熱を感じたら、すぐに使用を中止して修理または買い替えを検討してください。

ドライヤーのコンセント差しっぱなしはダメ?

ドライヤーのコンセントを差しっぱなしにすることは推奨されません。使い終わったら毎回プラグを抜く習慣をつけるのが安全です。ドライヤーのコンセントを差しっぱなしにすることのリスクは以下のとおりです。

  • トラッキング現象
  • 不意の作動
  • コードのねじれ・劣化

トラッキング現象

プラグとコンセントの隙間に溜まったホコリと湿気が原因で火災が起きる可能性があります。(トラッキング現象)湿気の多い洗面所など発生する可能性が高いです。

誤作動

何かの拍子でスイッチが入ってしまうと無人の状態でドライヤーが作動し、過熱して火災の原因になることがあります。小さなお子様やペットがいるご家庭で特に注意が必要です。

コードのねじれ・劣化

プラグを差したままだとコードがねじれた状態で放置されやすく、断線の原因につながります。毎回プラグを抜くことで、コードのねじれをリセットする機会にもなります。

ドライヤーのコンセントが熱いときの対処法:まとめ

ドライヤーのコンセントが熱いときの対処法:まとめ
家電ステーション:イメージ

ドライヤーのコンセントが熱いのは、コードの断線や接触不良が原因で起こる火災の危険なサインです。異常を感じたらただちに使用を中止し安全にプラグを抜いてください。たこ足配線や延長コードが原因の可能性もあります。

ドライヤー側に原因がある場合は修理や買い替えを検討するのが無難です。

この記事のまとめ
  • ドライヤーのコンセントが熱いのは火災につながる危険なサイン
  • 主な原因はコードの断線、接触不良、過負荷、トラッキング現象の4つ
  • コードの一部分だけが熱いのは内部で断線している可能性が高い
  • 異常を感じたらただちに使用を中止しプラグを抜くことが最優先
  • 安全のため乾いた手でプラグ本体を持って抜く
  • ドライヤーは消費電力が大きいのでたこ足配線での使用は避ける
  • 必ず壁のコンセントに直接・単独で接続する
  • 原因を切り分けるには別の部屋のコンセントで試すのが有効
  • 別のコンセントでも熱いならドライヤー本体やコードが原因
  • 熱くならないなら最初に使っていた壁のコンセントが原因
  • ドライヤーが原因の場合は修理または安全のため買い替えを検討
  • 壁のコンセントが原因の場合は電気工事業者に点検・交換を依頼する
  • コンセントの交換工事には電気工事士の資格が必要
  • コンセントから火花が出たらショートのサインなので絶対に使用しない
  • 安全と利便性のためコンセントの差しっぱなしは避けるのが望ましい

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