ドライヤーは10年使える?寿命の目安と買い替えのサインを解説

- もう5年以上同じドライヤーを使っているけど、まだ使えるから大丈夫かな?
- ドライヤーの寿命って10年くらい持つって本当?
そんな風に感じたことはありませんか。ドライヤーは毎日使うものだからこそ、いつまで安全に使えるのか気になります。古いドライヤーを使い続けることは、思わぬ故障や事故につながる可能性も潜んでいます。
この記事ではドライヤーの一般的な耐用年数や寿命のサイン、ドライヤーを寿命を伸ばすための使い方を解説します。記事を読めばドライヤーの状態を正しく判断し、適切なタイミングで買い替える知識が身につきます。
- ドライヤーの一般的な寿命と耐用年数の目安
- 故障や事故につながる危険な買い替えサイン
- 今日から実践できるドライヤーを長持ちさせる方法
- 買い替え時に後悔しないドライヤーの選び方
10年いける?ドライヤーの寿命について解説

ドライヤーの寿命について以下の内容を解説します。
- 一般的なドライヤーの寿命
- ドライヤーの耐用年数
- 「ドライヤーは壊れるまで使う」は危険信号
一般的なドライヤーの寿命

ドライヤーの寿命は使用頻度や使い方によって大きく変わります。ドライヤーの寿命は一般的に3〜5年程度と言われています。この根拠は内部にあるモーターの寿命が大きく関係しています。
多くのドライヤーに搭載されているモーターの寿命は、総使用時間で約130〜140時間とされています。仮に1日5分間ドライヤーを使用した場合、1年間で約30時間使う計算になります。
この計算でいくと、4年半前後でモーターの寿命が来る可能性があるのです。
マイナスイオン発生機能などのヘアケア機能が付いたドライヤーは、機能の寿命が本体のモーターより短い場合があります。イオンの発生量が徐々に減っていくことも考えられるため、ヘアケア効果を重視する場合は1〜4年での買い替えを検討するのも一つの方法です。
ドライヤーの耐用年数
ドライヤーの寿命を考えるとき、まず「耐用年数」を確認するのも有効です。耐用年数には税法上の「法定耐用年数」と、メーカーが定める「設計上の標準使用期間」の2種類があります。
企業の減価償却資産として計算される法定耐用年数は、他の電気機器と合わせて5年や6年と定められていることがあります。しかし、この年数はあくまで税務会計上の計算に用いる数字です。製品自体の寿命を示すものではありません。
メーカーが製品の安全上、支障なく使用できる標準的な期間として表示しているのが「設計上の標準使用期間」です。取扱説明書や本体のラベルに記載されている場合があるため、一度確認してみるのがおすすめです。
「ドライヤーは壊れるまで使う」は危険信号
「まだ温風も出るし、動くから大丈夫」と考えて、ドライヤーを壊れるまで使い続ける人も多くいます。たとえ動いていてもドライヤー内部の部品は確実に劣化しています。ここでは古いドライヤーを使い続けるリスクについて以下の内容を解説します。
- 内部部品の劣化によるリスク
- 火災や感電の危険性
内部部品の劣化によるリスク
長年使用したドライヤーはヒーター線やモーター、電源コードなどが劣化している可能性が高いです。劣化が進むと使用中に異常に本体が熱くなったり、電源コードの根元から火花が出たりすることがあります。
火災や感電の危険性
吸込口から吸い込まれたホコリがヒーター線に付着し、使用中に焦げ付いて発煙・発火する事故は多くあります。電源コードの劣化によるショートは、感電や火災を引き起こす可能性もあります。ドライヤーに関する事故に関しては以下の記事でも詳しく解説しています。
» 【危険】ドライヤーが焦げ臭いんだけど爆発する?原因と対処法を徹底解説
10年持たせたい!ドライヤーの寿命を伸ばす正しい使い方

ドライヤーの寿命は一般的に3〜5年程度とされていますが、使い方次第ではもっと長く使い続けることも可能です。ドライヤーの寿命を伸ばすための正しい使い方は以下のとおりです。
- 吸込口と吹出口の定期的な掃除
- 使用後は冷風でクールダウン
- コードを本体にきつく巻き付けない
- 湿気の少ない場所で保管する
- 不具合を感じたら無理に使わない
吸込口と吹出口の定期的な掃除
ドライヤーを長持ちさせるためには定期的な掃除が不可欠です。風を吸い込む「吸込口」と、風を出す「吹出口」はホコリや髪の毛が溜まりやすくなっています。
吸込口や吹出口にゴミが溜まると空気の流れが悪くなり、内部のモーターに過剰な負荷がかかります。モーターが正常に冷却されず、異常な熱を持つ原因にもなるのです。これが故障を早める大きな要因となります。
月に1回程度、電源プラグをコンセントから抜いた状態で、掃除用の歯ブラシや綿棒を使って優しくゴミを取り除きましょう。フィルターが取り外せるタイプのドライヤーの場合は、取扱説明書に従って水洗いするのもおすすめです。
使用後は冷風でクールダウン

ドライヤーを使った後、すぐにスイッチを切らずに冷風で運転させることも寿命を伸ばすことにつながります。温風を使った直後のドライヤー内部は、モーターやヒーターが高温になっています。高温のまま放置すると、熱による部品の劣化が早まる可能性があります。
髪を乾かし終えたら、スイッチを冷風に切り替えて30秒ほど運転させてください。内部の熱を冷ましてから電源を切ることで、部品への負担を軽減できます。
ドライヤーで温まった髪に冷風を当てることで、キューティクルを引き締めてツヤを出す効果も期待できます。ドライヤーの最後に冷風に切り替える習慣は、製品本体だけでなく髪にとっても良い効果をもたらすのです。
コードを本体にきつく巻き付けない
ドライヤー本体に電源コードをキツく巻き付けて収納する方法は、コードの断線を引き起こす可能性があります。
コードをきつく巻き付けると、本体との接続部分である根元に強い力がかかります。この状態が続くと内部の銅線が少しずつ切れていき、最終的には断線してしまいます。コードを動かすと電源が付いたり消えたりする症状は、断線が始まっているサインです。
コードの断線に関しては以下の記事でも詳しく解説しています。
断線は故障だけでなく、ショートして火花が出たり、火災につながったりする危険もあります。コードはゆるく束ねるか、フックなどに掛けて根元に負担がかからない状態で保管することを心がけましょう。以下のようなアイテムでドライヤーを保管するのもおすすめです。
湿気の少ない場所で保管する

ドライヤーはお風呂上がりに洗面所で使うことが多いですが、湿度の高い場所に置きっぱなしにするのは避けましょう。
過度な湿気は内部の金属部品を錆びさせたり、電子回路の不具合を引き起こしたりする原因になります。浴室の湯気が直接かかるような場所での保管は、故障のリスクを著しく高める行為です。
ドライヤーの使用後は洗面台の引き出しやキャビネットの中など、できるだけ湿気の少ない場所で保管するのが理想的です。
不具合を感じたら無理に使わない
使用中にいつもと違うサインを感じたら、それはドライヤーからの危険信号です。安全のためにすぐに使用を中止してください。危険なサインの例は以下のとおりです。
- 本体やコードが異常に熱くなる
- 焦げ臭いにおいがする
- 「カラカラ」「キーキー」といった異音がする
- 温風が出ない
- 温度が不安定になる
- 電源コードを動かすと電源が入ったり切れたりする
これらの症状は、内部で部品の劣化や故障が起きている証拠です。そのまま使い続けると性能が低下するだけでなく、発煙や発火、感電といった重大な事故につながる恐れがあります。不具合を感じたら修理を検討するか、新しい製品への買い替えを検討しましょう。
買い替えにおすすめドライヤー

もしお使いのドライヤーが3〜4年前に購入されたもので、不具合が増えてきたのであれば買い替えを検討すべきかもしれません。ここでは買い替えにおすすめのドライヤーを3つ紹介します。
- Nobby by TESCOM|NIB400A
- ReFa|BEAUTECH DRYER SMART W
- KINUJO|Hair Dryer
Nobby by TESCOM|NIB400A
多くの美容室で採用されているプロ用ブランド「Nobby」の家庭用モデルです。業務用で培われた高い耐久性とパワフルな風量が特徴で、速乾性を重視する方には特におすすめです。
マイナスイオンとプラスイオンを同時に放出する「プロテクトイオン」で、静電気を抑制し、髪の広がりを抑えてツヤを与えます。プロ仕様の信頼性を、家庭でも実感できる一台です。
ReFa|BEAUTECH DRYER SMART W
サロン帰りのような「レア髪」を再現するReFaの技術はそのままに、大幅な小型・軽量化を実現した人気モデルです。独自のセンシング技術で髪の温度を60度以下に保ち、熱ダメージから保護。コンパクトで扱いやすくデザイン性も高いため、ドライヤーの時間が楽しくなります。
KINUJO|Hair Dryer
約363gという超軽量設計ながら、2.2㎥/分という大風量を実現したプロ仕様モデル。遠赤外線効果で髪の芯から素早く乾かし、まとまりの良いツヤ髪へ導きます。機能性を追求しつつ、デザインもシンプルで美しいことから、本物志向の方に喜ばれる一台です。
ドライヤーの寿命に関するよくある質問

ドライヤーの寿命に関するよくある質問は以下のとおりです。
- 10年前のパナソニック製ドライヤーは大丈夫?
- 古いドライヤーを使うのは髪に悪い?
- 焦げ臭いにおいがするんだけど寿命?
- 高級ドライヤーは寿命が長いって本当?
10年前のパナソニック製ドライヤーは大丈夫?
「パナソニック製品は丈夫で長持ちする」というイメージがあり、10年前のドライヤーを大切に使っている方もいるかもしれません。パナソニックをはじめとする大手メーカーの製品は品質が高いものが多いです。
しかし、どれだけ丁寧に扱っていても、10年も経てば内部の部品は確実に劣化しています。
10年前の技術と最新の技術では、髪への優しさや省エネ性能に大きな差があります。当時のドライヤーは高温で素早く乾かすことが主流だったため、現在の基準で見ると髪への熱ダメージが大きい可能性があります。
まだ動くとしても安全面のリスクや性能の低下を考えると、買い替えを検討するのが賢い選択肢と言えます。
古いドライヤーを使うのは髪に悪い?

古いドライヤーだからといって髪に悪いわけではありません。ドライヤー髪が痛む原因は製造年数ではなく「熱」と「摩擦」です。最新の高性能ドライヤーであっても、髪に近づけすぎたり、同じ場所に熱を当て続けたりすれば髪はダメージを受けます。
古いドライヤーを使う際には以下の点に注意しましょう。
- 温度調節機能の劣化による過度な熱
- モーター劣化による風量低下
温度調節機能の劣化による過度な熱
古いドライヤーは内部のサーモスタット(温度を一定に保つ部品)が劣化し、想定以上に高温の風が出やすくなっています。この状態で髪に近づけすぎると、新しいドライヤーを使うときよりも熱ダメージが増える恐れがあります。
モーター劣化による風量低下
モーターが劣化して風量が落ちると、髪を乾かすのに時間がかかります。乾きが遅いからといって同じ場所に長く熱を当ててしまうと、結果的に髪が熱にさらされる合計時間が長くなり、水分が奪われてパサつきの原因になります。
古いドライヤーそのものが絶対的な悪ではありません。しかし、新品時に比べて「熱が高くなりやすく、風が弱くなっている」可能性を理解し、丁寧な使い方を心がけることが、髪をダメージから守ることにつながります。
焦げ臭いにおいがするんだけど寿命?

使用中に焦げ臭いにおいがした場合、それはドライヤーが寿命を迎えているサインです。すぐに使用を中止してください。においの原因として考えられるのは、内部のヒーター線にホコリが付着して燃えているケースです。この状態を放置すると、発煙や発火につながる恐れがあります。
モーター自体の劣化が進んで異常発熱し、内部の部品が焦げている可能性も考えられます。いずれにせよ、焦げ臭いにおいは重大な故障の前兆です。修理に出すか、安全を最優先して新しいものに買い替えましょう。
高級ドライヤーは寿命が長いって本当?
「価格が高いドライヤーは、その分長持ちするのではないか」と考える方もいますが、一概に「高級=長寿命」と断言はできません。高級ドライヤーであっても基本的な寿命の考え方は一般的なドライヤーと変わらないからです。
しかし、高級ドライヤーは高品質な部品を使用していたり、モーターに負荷がかかりにくいよう精密な制御をしていたりする場合があります。結果として、一般的な製品よりも長く使える可能性は考えられます。
とはいえ、高級ドライヤーの最大の価値は長寿命であることよりも、髪を美しく保つための優れたヘアケア機能にあると言えます。
ドライヤーの寿命は10年くらい?まとめ

ドライヤーの一般的な寿命は3〜5年程度とされています。しかし、定期的な掃除や正しいコードの保管で寿命は延ばせます。もしドライヤーに異常を感じているのであれば、適切なタイミングでの買い替えを検討することが大切です。
- ドライヤーの一般的な寿命の目安は3年から5年
- 税法上の法定耐用年数と製品の実際の寿命は異なる
- モーターの寿命は約130時間から140時間が一つの目安
- 「まだ動くから」と壊れるまで使うのは発火などのリスクがあり危険
- 古いドライヤーは熱ダメージや風量低下で髪に悪い影響を与える可能性がある
- 焦げ臭いにおいや異音、異常な発熱は寿命が近い危険なサイン
- 長持ちの秘訣は吸込口と吹出口の定期的な掃除
- 月に一度のホコリ取りがモーターの負荷を軽減する
- 使用後に30秒の冷風運転をすると内部部品の劣化を防げる
- 電源コードを本体にきつく巻き付けると断線の原因になる
- コードはゆるく束ねて根元に負担をかけずに保管する
- 湿気の多い場所での保管は内部部品の錆や故障につながる
- 10年前の製品は安全面や性能面から買い替えを検討するのが賢明
- 高級ドライヤーの価値は寿命の長さより優れたヘアケア機能にある
- ドライヤーの状態を正しく見極め、安全に美しい髪を育てましょう


