ドライヤーの連続使用時間が長いとどうなる?寿命と故障の前兆を解説

「毎日ドライヤーを長時間使っているけど、故障しないか心配…」と感じたことはありませんか?髪を乾かすのに時間がかかりすぎて、ドライヤーにかかる負担が気になっている人は多くいます。
この記事ではドライヤーの連続使用時間の目安から、寿命や故障のサインについて解説します。ドライヤーの連続使用時間を減らすには、効率的な髪の乾かし方を実践することが大切です。大風量で髪を乾かせるドライヤーに買い替えるのもおすすめです。
- ドライヤーを連続で使える時間の目安
- 長時間使用が引き起こす故障のリスクとその前兆
- ドライヤーの一般的な寿命と長持ちさせるための使い方
- 使用時間を短縮し電気代を節約する具体的な方法
ドライヤーの連続使用時間と寿命の関係

- ドライヤーの連続使用時間の目安
- ドライヤーの寿命は3〜5年
- ドライヤーの長時間使用は故障の原因に
- ドライヤーが壊れる前兆
- ドライヤーをつけっぱなしにすると火事になる?
ドライヤーの連続使用時間の目安
ドライヤーの連続使用時間は一般的に15〜20分程度が目安となっています。これ以上使用すると本体に大きな負荷がかかってしまう可能性があります。
一般的な家庭用ドライヤーの多くには、内部の温度が上がりすぎた場合に自動で電源が切れる安全装置が搭載されています。安全装置が作動するまでが一つの目安と考えられます。ただし、頻繁に安全装置が作動するような使い方は、本体に大きな負荷がかかっている証拠です。
モーターへの負担を考慮すると、長時間連続で温風を使い続けるのは避けた方が賢明です。ドライヤーを長く使う必要がある場合は、途中で冷風運転を挟んだり、一度スイッチを切って本体を休ませたりする工夫が必要です。
ドライヤーの寿命は3〜5年

ドライヤーの寿命は一般的に3〜5年程度とされています。この年数は、製品の心臓部であるモーターの寿命に大きく関係しています。
ドライヤーのモーターは約130〜140時間の使用で寿命を迎えるとされています。仮に1日あたり5分間ドライヤーを使用した場合、1年間で約30時間使う計算になります。
このペースで使用を続けると、4年から4年半ほどでモーターが寿命を迎える可能性があるのです。
使用頻度や使い方、保管状況によって実際の寿命は変動します。定期的にメンテナンスを行うことで、平均寿命よりも長く使い続けることが可能です。しかし、ヘアケア機能が付いたモデルの場合、イオン発生機能などが本体より先に寿命を迎えることもあります。
ドライヤーの寿命に関しては以下の記事でも詳しく解説しています。
» ドライヤーは10年使える?寿命の目安と買い替えのサインを解説
ドライヤーの長時間使用は故障の原因に
ドライヤーの長時間使用は本体の寿命を縮め、故障を引き起こす直接的な原因になり得ます。特に負担が大きいのは、ファンを回転させるモーターと温風を作り出すヒーター(電熱線)です。ドライヤーの劣化が進むと以下の不具合が発生します。
- 温風が出なくなる
- 風量が弱まる
- 異音が発生する
- 異臭が発生する
- 温度が不安定になる
ドライヤーの不具合によって安全装置が正常に働かなくなると、本体の異常な過熱してさらに危険な状態になってしまいます。
» 【危険】ドライヤーが焦げ臭いんだけど爆発する?原因と対処法を徹底解説
ドライヤーが壊れる前兆

ドライヤーが壊れる前には以下のような前兆があります。
- 普段と違う音がする
- 焦げ臭いにおいがする
- 本体やコードが異常に熱くなる
- 電源が不安定になる
- 温風の温度がおかしい
普段と違う音がする
「カラカラ」「キーキー」といった異音がする場合、内部のファンやモーター部品が摩耗・破損している可能性があります。ネジの緩みや、内部に小さなゴミが入り込んでいることも考えられます。
焦げ臭いにおいがする
使用中に焦げ臭いにおいがしたらすぐに使用をやめてください。内部のヒーターにホコリが付着して燃えているか、モーター自体が異常発熱して焦げ付いている危険な状態です。放置すると発煙や発火につながる恐れがあります。
本体やコードが異常に熱くなる
ドライヤー本体や電源コードの付け根部分が通常よりも熱くなるのは危険なサインです。温度を制御する安全装置の故障や、コード内部の断線(ショートしかけている状態)が疑われます。感電や火災のリスクがあります。
» ドライヤーのコンセントが熱い原因と対処法|火災前の危険サイン
電源が不安定になる
スイッチを入れても電源が入らなかったり使用中に突然止まったりする症状は、モーターの寿命やコードの断線が原因として考えられます。コードを動かすと電源が入ったり切れたりする場合は、断線の可能性が高いです。
温風の温度がおかしい
温風が出ず冷風しか出ないまたは風がぬるいといった場合、ヒーターの故障が考えられます。温度が不安定になるのも、内部の制御機能が劣化している証拠です。
ドライヤーをつけっぱなしにすると火事になる?

ドライヤーの電源をつけっぱなしにした状態が、直接的に火事を引き起こす可能性は低いです。多くの製品には本体が転倒したり異常な温度になったりすると自動で電源が切れる安全装置が備わっているためです。
しかし、状況によっては火災が発生する可能性もゼロではありません。注意すべき危険な状況は以下のとおりです。
- トラッキング現象
- コードの損傷による発火
トラッキング現象
トラッキング現象とはコンセントとプラグの間に溜まったホコリが原因で発火のことです。ホコリが湿気を吸うことで電気が流れやすい状態になり、発火することがあります。ドライヤーに限らず、あらゆる電化製品で起こりうる現象です。
コードの損傷による発火
コードを本体にきつく巻き付けたりねじれたまま使用したりすると、内部の芯線が断線しかけることがあります。その状態で電流が流れると、異常に発熱してコードの被膜が溶け、ショートして発火する危険があります。
火災のリスクを低減させるには、使用後に必ず電源プラグをコンセントから抜く習慣をつけましょう。コードは緩めにしてフックなどに引っ掛けておくのがおすすめです。
ドライヤーの連続使用時間を短縮する方法

- 女性のドライヤーの平均時間はどのくらい?
- ドライヤーで髪を早く乾かす方法
- ドライヤーを長時間使用した場合の電気代
- 時短が叶うおすすめドライヤー
女性のドライヤーの平均時間はどのくらい?
株式会社AWAが実施した調査によると、女性がドライヤーを使用する時間は「5〜10分」が最も多く、全体の44%を占めるという結果があります。ショートカットや毛量が比較的少ない方は、5〜10分程度で乾かし終えることが多いようです。
次に多いのが「10〜15分」です。ロングヘアの方や毛量が多い方は、髪をしっかり乾かすためには10〜15分程度は必要になります。髪のクセを伸ばしながら丁寧にブローする場合も、時間がかかる一因となります。
一方で「5分未満」で済ませる方もいます。髪への熱ダメージを気にして短時間で切り上げる方や、大風量のドライヤーを使用して効率良く乾かしている方が含まれます。
髪の長さや量、髪質によって適切な乾燥時間は異なりますが、多くの方が15分以内にはドライヤーを終えていることが分かります。もしドライヤー時間が20分を超えるようなら、乾かし方やドライヤー本体を見直してみることをおすすめします。
ドライヤーで髪を早く乾かす方法

ドライヤーの時間を短縮することは髪への熱ダメージを減らし、電気代の節約にもつながります。ドライヤーで髪を早く乾かす方法は以下のとおりです。
- 事前のタオルドライを徹底する
- 乾かす順番を意識する
- 乾いたタオルを被って乾かす
- 湿気の少ない場所で乾かす
事前のタオルドライを徹底する
ドライヤーをかける前のタオルドライを徹底すれば、髪の乾燥時間を短縮できます。吸水性の高いタオルを使い、頭皮の水分を優しく揉みこむように拭き取ります。髪をゴシゴシ擦らないようにするのがポイントです。
毛先はタオルで挟み、ポンポンと軽く叩いて水分を吸収させましょう。タオルドライの一手間で、ドライヤーの時間を大幅に短縮できます。
乾かす順番を意識する
ドライヤーの風は乾きにくい髪の根元から当てるのが基本です。髪が密集している襟足や後頭部から乾かし始めましょう。髪の根元が乾けば、毛先は自然と乾きやすくなります。
乾いたタオルを被って乾かす
乾いたタオルを頭に被り、その上からドライヤーを当てる方法も効果的です。髪から蒸発した水分をタオルが素早く吸収してくれるため、乾燥スピードが上がります。ある程度乾いたらタオルを外し、根元や細部を仕上げましょう。
湿気の少ない場所で乾かす
お風呂上がり直後の湿気が充満した脱衣所は、髪が乾きにくい環境です。リビングなど湿気の少ない部屋へ移動して乾かすだけでも、乾燥時間は短縮できます。
ドライヤーを長時間使用した場合の電気代

ドライヤーは電気代は以下の計算式で求められます。
消費電力(W)÷ 1000 × 使用時間(h)× 1kWhあたりの電気料金単価(円) = 電気代
ここでは、一般的なドライヤーの消費電力と、電力料金の目安単価を31円/kWh(2024年時点の目安)として計算してみます。
モード | 消費電力(目安) | 10分使用 | 20分使用 | 30分使用 |
TURBO(温風・強) | 1200W | 約6.2円 | 約12.4円 | 約18.6円 |
DRY(温風・弱) | 600W | 約3.1円 | 約6.2円 | 約9.3円 |
COLD(冷風) | 30W | 約0.16円 | 約0.31円 | 約0.47円 |
※上記はあくまで目安です。
温風(TURBO)で20分間使用すると電気代は約12.4円、30分だと約18.6円になります。毎日30分使うと、1ヶ月(30日)で約558円かかる計算です。
使用時間を10分短縮できれば1ヶ月で約186円の節約につながります。消費電力の少ない冷風を仕上げに活用したり、風量が強く短時間で乾かせる高出力のドライヤーを選んだりすれば電気代を抑えられます。
時短が叶うおすすめドライヤー
ドライヤーの時間を短縮したいなら、速乾性に優れたモデルに買い替えるのが効果的です。ここでは大風量でおすすめのドライヤーを3つ紹介します。
Nobby by TESCOM|NIB400A
多くの美容室で採用されているプロ用ブランド「Nobby」の家庭用モデルです。業務用で培われた高い耐久性とパワフルな風量が特徴で、速乾性を重視する方には特におすすめです。
マイナスイオンとプラスイオンを同時に放出する「プロテクトイオン」で、静電気を抑制し、髪の広がりを抑えてツヤを与えます。プロ仕様の信頼性を、家庭でも実感できる一台です。
ReFa|BEAUTECH DRYER SMART W
サロン帰りのような「レア髪」を再現するReFaの技術はそのままに、大幅な小型・軽量化を実現した人気モデルです。独自のセンシング技術で髪の温度を60度以下に保ち、熱ダメージから保護。コンパクトで扱いやすくデザイン性も高いため、ドライヤーの時間が楽しくなります。
KINUJO|Hair Dryer
約363gという超軽量設計ながら、2.2㎥/分という大風量を実現したプロ仕様モデル。遠赤外線効果で髪の芯から素早く乾かし、まとまりの良いツヤ髪へ導きます。機能性を追求しつつ、デザインもシンプルで美しいことから、本物志向の方に喜ばれる一台です。
ドライヤーの連続使用時間:まとめ

この記事ではドライヤーの連続使用時間について深掘りして解説しました。長時間使用はドライヤーの寿命を縮める原因になります。異音や焦げ臭いにおいは、火災にもつながる危険なサインです。
ドライヤーの使い方を見直すだけで髪が乾く時間を短縮できます。必要に応じて買い替えを検討するのもおすすめです。
- ドライヤーの連続使用時間に明確な制限はない
- 使用時間は機種の性能やモーターの耐久性に依存する
- 長時間の温風使用は本体に負荷をかける
- 途中で冷風を挟んだり休憩させたりするのがおすすめ
- ドライヤーの平均寿命は3年から5年
- モーターの寿命が製品全体の寿命を左右する
- 総使用時間で約130時間から140時間が一つの目安
- 長時間使用はモーターやヒーターの劣化を早める
- 異音や焦げ臭いにおいは危険な故障の前兆
- 本体やコードの異常な発熱はすぐに使用を中止する
- 電源の不安定さや温風の不具合も寿命のサイン
- つけっぱなしによる火災リスクは低いがゼロではない
- トラッキング現象やコードの損傷には注意が必要
- 使用後はコンセントからプラグを抜く習慣が大切
- ドライ時間を短縮するには事前のタオルドライが効果的
- 髪を乾かす際は乾きにくい根元から風を当てる
- 大風量のドライヤーへの買い替えが最も効果的な時短方法
- 適切な使い方とメンテナンスでドライヤーを安全に長く使う


