ドライヤーが壊れたとき代用できるものは?緊急時の対処法と乾かし方

お風呂上がりに髪を乾かそうとしたら、いつも使っているドライヤーが動かない。急な故障に焦り、間違った対処法で髪を傷つけてしまう失敗や後悔は避けたいものです。
この記事では、ドライヤーが壊れた時に役立つ安全な代用品について詳しく解説します。扇風機や意外なものとして布団乾燥機を使った乾かし方のコツから、自然乾燥する場合の注意点まで、あなたの疑問に答える情報をまとめました。
- ドライヤーが壊れた時の緊急対処法
- 安全な代用品と正しい髪の乾かし方
- 故障の危険なサインと買い替えの判断基準
- 壊れたドライヤーの適切な処分方法
ドライヤー壊れた時に代用できるものと緊急対処法

ドライヤーが壊れた時の対処法を全てまとめました。
- まずは故障の基本的な対処法を確認
- ドライヤーなしで髪を乾かす方法
- 危険!ヘアアイロンを代用するのはNG
- 扇風機やヒーターを使った乾かし方
- 布団乾燥機はドライヤー代わりになる?
- モーター故障?焦げ臭い匂いは危険
まずは故障の基本的な対処法を確認
ドライヤーが突然動かなくなった場合、故障と判断する前にいくつか確認すべき点があります。意外と簡単な原因で解決することも少なくありませんので、まずは落ち着いて基本的な対処法を試してみましょう。
ドライヤーが壊れた時の確認事項は以下のとおりです。
- 電源コードが刺さっているか
- 過熱防止機能
- 吸込口や吹出口のホコリ詰まり
電源コードが刺さっているか
最初に、電源コードがコンセントにしっかりと差し込まれているかを確認します。延長コードを使用している場合は、そちらの接続も確かめてください。
次に、ドライヤーを接続しているコンセント自体に電気が来ているか、他の家電を差してみて通電をチェックするのも有効です。
過熱防止機能
それでも動かない場合は、ドライヤー本体の原因を探ります。多くのドライヤーには、本体が熱くなりすぎた場合に自動で電源をオフにする「過熱防止機能」が搭載されています。
長時間使用した後であれば、過熱防止機能が作動している可能性が考えられます。一度コンセントを抜き、本体が冷めるまで15分から30分ほど待ってから再度試してみてください。
吸込口や吹出口のホコリ詰まり
また、風量が弱くなったり、動かなくなったりする原因として、吸込口や吹出口のホコリ詰まりが挙げられます。ホコリが内部の空気の流れを妨げ、モーターに負担をかけたり、過熱の原因になったりします。
電源プラグを抜いた状態で、歯ブラシや掃除機を使って優しくホコリを取り除きましょう。これらの対処法を試しても改善しない場合に、本格的な故障の可能性を考えます。
ドライヤーなしで髪を乾かす方法

ドライヤーが使えない状況でも、髪へのダメージを最小限に抑えつつ、できるだけ早く乾かすための方法は存在します。具体的な手順を4つのステップに分けて解説します。
- 洗髪中から乾かす準備を
- 吸水性の高いタオルで優しく水分を取る
- 空気の通り道を作って乾燥を促進する
まずは洗髪中から乾かす準備を
髪を早く乾かすための工程は、実はお風呂の中から始まっています。シャワーの最後に髪から余分な水分を優しく絞り取りましょう。髪が長い方は、毛束をいくつか取り、根元から毛先に向かって手のひらで挟むようにして、じわっと水分を押し出しましょう。
この一手間を加えるだけで、タオルが吸収すべき水分量を減らすことができ、後の乾燥工程が格段に楽になります。
吸水性の高いタオルで優しく水分を取る
お風呂から上がったら、タオルドライに移ります。この工程が、ドライヤーなしで髪を乾かす上で最も重要なポイントとなります。使用するタオルは、一般的な綿タオルよりも、吸水性と速乾性に優れたマイクロファイバータオルが最適です。
タオルドライの基本は、「こすらない」ことです。濡れた髪のキューティクルは開いており、非常に傷つきやすい状態にあります。ゴシゴシと力任せに拭くと、キューティクルが剥がれたり、摩擦で髪が切れたりする原因となります。
タオルドライの正しい方法は、まず頭皮の水分を吸い取るように、タオルの上から指の腹で優しくマッサージするように押さえます。
特に、髪が密集していて乾きにくい根元を重点的に行いましょう。その後、髪の中間から毛先にかけては、タオルで優しく挟み込み、ポンポンと軽く叩くようにして水分を吸収させていきます。
タオルが湿ってきたら、乾いた部分を使うか、新しいタオルに交換するとより効果的です。
空気の通り道を作って乾燥を促進する
ある程度髪の水分をタオルで取り除いたら、髪と髪の間に空気が通りやすい環境を作ってあげることが、乾燥を早める鍵となります。
この時に使うのは、ブラシではなく「目の粗いコーム」です。濡れた髪を細かいブラシで無理にとかすと、髪が引っ張られて伸びてしまい、切れ毛やダメージの原因になります。
まずは毛先の絡まりをコームで優しくほぐし、それから徐々に根元に向かって全体をとかしていきます。
髪が整ったら、手ぐしを使って髪の根元を軽く持ち上げたり、髪全体をかき上げたりして、空気を含ませてあげましょう。髪の束がほぐれ、一本一本が空気に触れる面積が広くなることで、水分の蒸発が促されます。
時々、頭を下げて髪を逆立てるように振るのも、根元に空気を送るのに有効な方法です。
危険!ヘアアイロンを代用するのはNG
ドライヤーが壊れた際、ヘアアイロンを代用品として使うのは絶対に避けるべきです。濡れた髪にヘアアイロンを使用すると、髪に深刻なダメージを与える可能性があります。
濡れた髪はキューティクルが開いており、非常にデリケートな状態にあります。そこに100℃を超える高温のプレートを直接当てると、髪内部の水分が急激に蒸発する「水蒸気爆発」という現象が起こります。
これにより、髪の主成分であるタンパク質が変性し、髪は硬くなり、パサつきや枝毛、切れ毛の直接的な原因となります。
言ってしまえば、濡れた髪にヘアアイロンを当てる行為は、髪を内側から破壊するようなものです。ドライヤーが温風で水分を「乾かす」のに対し、ヘアアイロンは乾いた髪を「スタイリングする」ための器具であり、その目的も構造も全く異なります。
いくら急いでいる状況であっても、髪の健康を著しく損なうリスクを冒すべきではありません。ヘアアイロンは、必ず髪が完全に乾いた状態で使用するのが鉄則です。ドライヤーの代用にはならず、むしろ髪を傷めるだけの行為であると理解しておきましょう。
扇風機やヒーターを使った乾かし方

ドライヤーがない緊急時には、家庭にある他の家電製品を代用品として活用する方法があります。ここでは、扇風機やヒーターを使った乾かし方と、その際の注意点を解説します。
扇風機を使う方法
夏場など、室温が高い時期には扇風機が有効な代用品となります。ドライヤーの熱ダメージがないため、髪に優しい方法とも言えます。
まず、マイクロファイバータオルなどで髪の水分をできる限り拭き取ります。この工程を丁寧に行うことが、乾かす時間を短縮する上で最も大切です。
その後、扇風機の風が直接髪に当たるように位置を調整します。両手が自由になるため、手ぐしで髪をすきながら乾かすと、髪の根元や内側にも風が行き渡り、効率が上がります。
ただし、扇風機は冷風であるため、乾くまでに時間がかかる点がデメリットです。また、寒い時期には体が冷えてしまうため、体調管理には十分注意してください。扇風機の羽根に髪が絡まらないよう、必ず安全な距離を保つことも忘れてはいけません。
ヒーターを使う方法
冬場で部屋が寒い場合は、ファンヒーターの温風を利用することも考えられます。温風なので扇風機よりも早く髪を乾かすことが可能です。
こちらも扇風機と同様に、まずは徹底的にタオルドライを行います。そして、ヒーターの温風の吹き出し口から安全な距離を保ち、髪に風を当てます。
しかし、この方法には大きな注意点が伴います。ヒーターは本来、髪を乾かすための製品ではないため、吹き出し口に近づきすぎると髪が熱で傷んだり、最悪の場合、火傷をしたりする危険があります。安全に配慮し、自己責任の上で行う最終手段の一つとして捉えてください。
布団乾燥機はドライヤー代わりになる?

ドライヤーの代用品として、布団乾燥機を思い浮かべる方もいるかもしれません。温かい風が出るため、髪を乾かせそうに感じます。しかし、結論から言うと、布団乾燥機はドライヤーの代用にはあまり適していません。
布団乾燥機は、布団全体をじっくりと温めるために、ドライヤーに比べて比較的低い温度(60℃〜70℃程度)の風を、弱い力で送り出すように設計されています。一般的なドライヤーは100℃前後の高温の風を、強い力で送り出し、短時間で水分を蒸発させます。
このため、布団乾燥機の風で髪を乾かそうとすると、非常に時間がかかってしまいます。ドライヤーの弱風で乾かし続けるようなもので、特に髪の量が多い方や長い方にとっては、現実的な方法とは言えないでしょう。
もし、どうしても他に手段がない場合に使用するのであれば、徹底的なタオルドライが不可欠です。その上で、ノズルを髪から離して、あくまで補助的に使う程度に留めるのが賢明です。
項目 | ドライヤー(一般的) | 布団乾燥機(一般的) |
主な目的 | 髪の速乾・スタイリング | 布団の乾燥・加温・ダニ対策 |
温度の目安 | 約100℃~120℃ | 約60℃~70℃ |
風量 | 強い | 弱い |
髪への適性 | ◯(速乾性が高い) | △(時間がかかり、パサつく可能性) |
モーター故障?焦げ臭い匂いは危険
ドライヤーを使用中に、プラスチックが溶けたような、あるいは何かが焼けるような「焦げ臭い」匂いがした場合、それは非常に危険なサインです。ただちに使用を中止し、コンセントからプラグを抜いてください。
焦げ臭い匂いの原因は主に以下の2つです。
ホコリや髪の毛がヒーターに付着している
吸込口から吸い込んだホコリや髪の毛が、内部のヒーターに付着して燃えているケースです。この場合、ホコリの掃除をすることで改善する可能性があります。
モーター自体が劣化している
ドライヤーの心臓部であるモーター自体が劣化や故障によって異常発熱し、焼けてしまっているケースです。ホコリを取り除いても焦げ臭い匂いが消えない場合は、モーターの故障が疑われます。
モーターが故障した状態で使用を続けると、内部でショートが起きたり、発火したりする恐れがあります。
焦げ臭い匂いはドライヤーからの最後の警告です。個人の判断で分解や修理を試みるのは、感電などのリスクもあり大変危険です。匂いに気づいた時点で、そのドライヤーの寿命と考え、安全のために使用をきっぱりと諦めるのが賢明な判断と言えます。
ドライヤーが壊れたら代用だけでなく買い替えも検討

- 修理と買い替えの判断ポイント
- 買い替えにおすすめのドライヤー3選
- 壊れたドライヤーの処分方法
修理と買い替えの判断ポイント

ドライヤーが故障した際、修理に出すべきか、それとも新しいものに買い替えるべきか、迷うこともあるでしょう。その判断は、いくつかのポイントを基準に考えるのが合理的です。
- 保証期間内かどうか
- 使用年数と寿命
- 修理費用と新品価格の比較
保証期間内かどうか
まず確認すべきは、購入時の保証期間内であるかどうかです。多くの家電製品には1年程度のメーカー保証が付いています。保証期間内であれば、無償で修理や交換をしてもらえる可能性が高いです。
購入日や保証期間が記載された保証書やレシートを探してみましょう。保証期間を1日でも過ぎてしまうと有償になるため、注意が必要です。
使用年数と寿命
ドライヤーの寿命は、使用頻度や使い方にもよりますが、一般的にモーターの耐久性を考えると3年から4年程度と言われています。もし購入してから4年以上経過しているのであれば、修理をしても他の部品がすぐに劣化して再び故障する可能性が高いと考えられます。
修理費用をかけて一時的に直すよりも、新しい製品に買い替える方が長期的に見てコストパフォーマンスが良い場合が多いです。
修理費用と新品価格の比較
保証期間が過ぎている場合、修理は有償となります。修理費用の見積もりを取ってみて、新しいドライヤーの購入価格と比較検討することが大切です。近年は、手頃な価格で高性能なドライヤーも多く販売されています。
修理費用が新品価格の半分を超えるようであれば、新しい機能や性能を享受できる買い替えの方が満足度は高いです。
買い替えにおすすめのドライヤー4選

ドライヤーを買い替えるなら、これを機に自分の髪質やライフスタイルに合った、より高機能なモデルを選んでみてはいかがでしょうか。ここでは、特徴の異なるおすすめのドライヤーを4つ紹介します。
Nobby by TESCOM|NIB400A
多くの美容室で採用されているプロ用ブランド「Nobby」の家庭用モデルです。業務用で培われた高い耐久性とパワフルな風量が特徴で、速乾性を重視する方には特におすすめです。
マイナスイオンとプラスイオンを同時に放出する「プロテクトイオン」で、静電気を抑制し、髪の広がりを抑えてツヤを与えます。プロ仕様の信頼性を、家庭でも実感できる一台です。
ReFa|BEAUTECH DRYER SMART W
サロン帰りのような「レア髪」を再現するReFaの技術はそのままに、大幅な小型・軽量化を実現した人気モデルです。独自のセンシング技術で髪の温度を60度以下に保ち、熱ダメージから保護。コンパクトで扱いやすく、デザイン性も高いため、特別な贈り物として最適です。
Panasonic|EH-NA7M-H
高浸透「ナノイー」技術で、髪の内側まで潤いを届けるパナソニックの代表的モデル。速乾性とヘアケア性能のバランスが非常に高く、幅広い層から支持されています。髪質改善モードやスキンモードなど、多彩な機能も搭載しており、満足度の高い一台です。
SHARP|IB-WX3
シャープ独自の「プラズマクラスター」技術で、髪の潤いを保ちながら静電気を抑制。2つの吹出口から出る風が髪を立体的に押し分け、速乾性を高める「ドレープフロー」が特徴です。熱ダメージを抑える多彩なモードも搭載し、健やかな髪を育む贈り物になります。
壊れたドライヤーの処分方法
新しいドライヤーを購入したら、壊れた古いドライヤーを正しく処分する必要があります。ドライヤーは「小型家電リサイクル法」の対象品目であり、自治体によって処分方法が定められています。
ドライヤーの処分方法は以下の選択肢があります。
- 自治体のゴミとして出す
- 小型家電回収ボックスに入れる
- 買い替え時に引き取ってもらう
自治体のゴミとして出す
最も一般的な方法は、自治体のルールに従ってゴミとして出すことです。多くの自治体では「不燃ごみ」として処分できます。
ただし、製品のサイズによっては「粗大ごみ」扱いとなり、有料での回収となる場合もあります。一般的に一辺が30cmを超えるものが粗大ごみの目安とされていますが、この基準は自治体によって異なるため、必ずお住まいの市区町村のホームページやごみ出しパンフレットで分別方法を確認してください。
小型家電回収ボックスに入れる
環境への配慮からリサイクルを希望する場合は、公共施設や家電量販店、スーパーなどに設置されている「小型家電回収ボックス」を利用するのが良い方法です。
投入口に入るサイズのものであれば、無料でリサイクルに出せます。回収ボックスの設置場所は、自治体のホームページで確認可能です。
買い替え時に引き取ってもらう
新しいドライヤーを家電量販店の店舗で購入する場合、古いドライヤーを有料または無料で引き取ってくれるサービスを実施していることがあります。店舗によって対応が異なるため、購入前に引き取りサービスの有無や条件を確認しておくとスムーズです。
ドライヤー壊れた時の代用方法まとめ

この記事では、ドライヤーが壊れた際の様々な対処法や知識について解説しました。代用品はあくまで代用品なので、ドライヤーが壊れたのであれば早めに新しいものに買い替えることをおすすめします。
久しぶりに買い替えてみると、意外と生活の満足度が高まるかもしれません。
- ドライヤーが動かない時は、まずコンセントやコード、ホコリの詰まりを確認する
- 過熱防止機能が作動している場合は、時間を置いて冷ませば復旧することがある
- ヘアアイロンは髪を激しく傷めるため、ドライヤーの代用には絶対にならない
- 扇風機は髪に優しいが、乾かすのに時間がかかり、体が冷える点に注意する
- ファンヒーターの温風は速乾性が高いが、火傷や髪のダメージに細心の注意を払う
- 布団乾燥機やこたつも代用できるが、風量や熱の観点から推奨はされない
- 自然乾燥は、髪と頭皮へのダメージが大きいため最終手段と考える
- やむを得ず自然乾燥する際は、徹底したタオルドライがダメージ軽減の鍵となる
- 焦げ臭い匂いがする場合は、発火の危険があるため直ちに使用を中止する
- 保証期間内であれば、無償修理や交換が可能か確認する
- 使用期間が3~4年を超えている場合は、修理より買い替えが経済的な場合が多い
- 壊れたドライヤーは、自治体のルールに従い不燃ゴミやリサイクルで処分する
- 買い替えの際は、速乾性、ヘアケア機能、価格などを基準に選ぶ
- 代用品を使うのはあくまで一時的な措置とし、早めに新しいドライヤーを用意することが望ましい


