安いのはダメ!ワイヤレスイヤホンで後悔しない選び方の全知識

ワイヤレスイヤホンが欲しいけれど、価格の幅が広すぎてどれを選べば良いか分からない。特に、2000円以下の製品やダイソーなど100均、ドンキで売っているものは大丈夫なのか、といった疑問や不安を感じていませんか?
結論から言うと「あまりにも安すぎるモデルは避けるべき」です。しかし、だからと言って高級品を買えばいいわけでもありません。この記事では、そんなあなたの疑問に答え、おすすめの選び方を徹底的に解説します。
- 安いワイヤレスイヤホンに潜む具体的なリスクと性能の限界
- 2000円以下から5000円以上まで価格帯ごとの特徴と選び方
- ドンキやダイソーで販売されている低価格モデルの実際の評価
- コスパを重視しつつ、自分の使い方に合ったイヤホンを見つける方法
安いワイヤレスイヤホンはなぜダメなのか?

市場には驚くほど安価なワイヤレスイヤホンが出回っていますが、なぜ専門家や多くのユーザーから「安いのはダメ」という声が上がるのでしょうか。安いワイヤレスイヤホンがダメな理由を解説します。
- なぜ安い?価格を左右する要因とは
- 安い製品のメリット・デメリットを解説
- 2000円以下のモデルが持つリスク
- ダイソーなど100均製品の実力と注意点
- ドンキで買える格安モデルの実態
なぜ安い?価格を左右する要因とは
ワイヤレスイヤホンの価格を左右する要因は、主に「搭載されている部品の質」「機能の有無」「開発費やブランド価値」の三つの要素に集約されます。
イヤホンの心臓部であるドライバーユニット(音を出す部品)や、接続の安定性に関わるBluetoothチップ、そしてバッテリーの品質が価格に直結します。高価なモデルは、解像度の高いクリアな音を再生できる高性能なドライバーや、途切れにくく遅延の少ない最新のチップを採用しています。
安価なモデルは、これらの部品コストを極限まで削っているため、音質や接続安定性で見劣りする傾向が見られます。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込み、高い防水性能などの付加機能も価格に影響します。これらの機能は快適な利用体験に大きく貢献しますが、搭載するには相応の技術とコストがかかります。
安価な製品の多くは、こうした便利な機能を搭載していません。
安い製品のメリット・デメリットを解説

安価なワイヤレスイヤホンを選ぶ最大のメリットは、その手軽さにあります。数千円で購入できるため、ワイヤレスイヤホンを初めて試す際の入門機として便利です。あるいは紛失や破損を気にせず使えるスポーツ用や作業用のサブ機として気軽に導入できます。
しかし、その手軽さと引き換えに、いくつかのデメリットを許容する必要があります。
項目 | メリット | デメリット |
価格 | 手軽に購入できる、紛失しても精神的・金銭的ダメージが少ない | – |
音質 | – | 音がこもる、低音が弱いなど、音楽鑑賞には物足りない場合が多い |
接続性 | – | 人混みなどで音飛びが発生しやすい、動画視聴時に遅延が気になることがある |
バッテリー | – | 連続再生時間が3~5時間と短い、バッテリー自体の劣化が早い |
耐久性・品質 | – | 素材が脆く破損しやすい、防水性能がないか低い、早期に故障するリスクがある |
機能性 | – | ノイズキャンセリングや外音取り込みなどの便利機能は基本的に非搭載 |
このように、安いイヤホンは「とりあえずワイヤレスで音が聞ける」という最低限の機能は満たしますが、快適な音楽体験や長期的な利用を望む場合には、多くの面で限界があると言えます。
2000円以下のモデルが持つリスク
価格が2000円を下回るワイヤレスイヤホンは特に注意が必要です。この価格帯では、コスト削減の影響が性能に直接的に現れ、使用上のストレスにつながる可能性が高まります。
最も一般的なリスクは、接続の不安定さです。Bluetoothのバージョンが古かったり、アンテナの性能が低かったりするため、駅のホームや繁華街などの電波が飛び交う場所では、音楽が頻繁に途切れてしまうことがあります。
また、動画視聴やゲームプレイの際に音声が映像から大きく遅れる「音ズレ」も発生しやすく、没入感を著しく損ないます。
音質面では音が全体的に薄っぺらく、特に低音域がほとんど感じられない製品も少なくありません。さらに、耐久性にも大きな課題を抱えています。落下や衝撃に弱いだけでなく、数週間から数ヶ月で片耳から音が出なくなったり、充電ができなくなったりといった故障の報告が後を絶ちません。
安さに惹かれて購入しても、すぐに買い替えることになれば、結果的にコストパフォーマンスは悪くなります。
ダイソーなど100均製品の実力と注意点

近年、ダイソーなどの100円ショップでも1,000円程度でワイヤレスイヤホンが販売されており、その手軽さから注目を集めています。これらの製品は、ワイヤレスイヤホンの利便性を体験してみる「入門の入門」としては一つの選択肢になり得ます。
ただし、その性能は価格相応と考えるべきです。音質はラジオを聞いているようなモノラルに近い聞こえ方をするものが多く、音楽の細やかな表現や迫力を楽しむのは困難です。
また、バッテリーの持続時間も短いものが多く、こまめな充電が欠かせません。
最も注意すべきは品質のばらつきです。同じ製品でも個体によって性能に差がある場合や、ごく短期間で使えなくなるケースも珍しくありません。
日常的に音楽を聴くためのメイン機として考えるのではなく、あくまで「ワイヤレスの便利さを試すための使い捨てアイテム」という認識で利用するのが賢明です。
ドンキで買える格安モデルの実態
ドン・キホーテのプライベートブランド「情熱価格」など、ディスカウントストアでも数多くの格安ワイヤレスイヤホンが販売されています。これらの製品は、100円ショップの製品よりは価格帯が少し上がり、2,000円~4,000円程度のものが中心です。
デザインや機能面で工夫を凝らしたモデルも見られますが、基本的な性能はやはり価格相応といったところです。音質や接続安定性、バッテリー性能は、同価格帯のオーディオメーカー製品と比較すると見劣りする可能性があります。
「元オーディオメーカー担当者監修」といった魅力的な謳い文句もありますが、購入前には必ずオンライン上のレビューや口コミを多角的にチェックすることが不可欠です。
特に無名の海外ブランド製品の場合、サポート体制が整っていないことも多いため、万が一の故障時に対応してもらえないリスクも考慮に入れておく必要があります。
ワイヤレスイヤホンで安いのはダメって本当?賢い選び方

安すぎる製品のリスクを理解した上で、次に考えるべきは「では、いくらくらいの製品を選べば良いのか?」という点です。必ずしも高価なモデルが全ての人にとって最良とは限りません。
- 目的別のおすすめモデル選びのコツ
- 5,000〜1万円で買えるおすすめのワイヤレスイヤホン
- コスパ最強!1万円台で買えるおすすめのワイヤレスイヤホン
- iPhoneと相性の良いワイヤレスイヤホン
- 日本製でおすすめのワイヤレスイヤホン
- まとめ:ワイヤレスイヤホン安いのはダメなのか
目的別のおすすめモデル選びのコツ
ワイヤレスイヤホン選びで最も大切なのは、自分が「どのような場面で、何を重視して使いたいか」を明確にすることです。目的によって、必要な機能や最適なモデルは大きく異なります。
通勤・通学で使うなら「ノイズキャンセリング」
電車やバス内の騒音を気にせず音楽やポッドキャストに集中したいなら、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は非常に有効です。
高価なモデルほど強力な効果を発揮しますが、最近では1万円以下のモデルでも実用的なレベルのANCを搭載したものが増えています。
スポーツやランニングで使うなら「防水性能とフィット感」
汗や急な雨に備えるためにはIPX4以上の防水性能は必須と考えましょう。IPX4は「あらゆる方向からの水の飛沫に耐える」レベルです。
また、運動中にイヤホンが耳から外れてしまわないよう、耳にしっかり固定できるイヤーフック付きのモデルや、自分の耳のサイズに合うイヤーピースが複数付属している製品が適しています。
Web会議や通話で使うなら「マイク品質」
自分の声を相手にクリアに届けるためには、マイクの品質が鍵となります。複数のマイクを搭載し、周囲の雑音を抑制しながら声だけを拾う技術(cVcノイズキャンセリングなど)に対応したモデルを選ぶと、騒がしい環境でもスムーズな会話が可能です。
5,000〜1万円で買えるおすすめのワイヤレスイヤホン

予算を5,000〜1万円に設定すると、ワイヤレスイヤホンの選択肢は格段に広がります。この価格帯は、まさにコストパフォーマンスを重視するユーザーにとっての主戦場と言えるでしょう。
5000円台で買えるおすすめのワイヤレスイヤホンを2つ紹介ます。
SoundPEATS Air5
5,000〜1万円という価格帯において、音質、通話品質、携帯性のバランスが非常に高いレベルでまとまっているモデルです。この価格帯の製品にありがちな、音がこもるといった問題が少なく、クリアで自然なサウンドを楽しめるのが大きな魅力。
イヤホン本体が非常にコンパクトかつ軽量なため、長時間装着していても疲れにくい設計です。普段使いで満足できる一台を探している方にとって、有力な候補となるでしょう。
Anker Soundcore Life P2 Mini
モバイルバッテリーで絶大な人気を誇るAnker社が手掛けるモデルです。最大の特徴は、IPX5の高い防水性能を備えている点です。これにより、ランニング中の汗や突然の雨でも故障を心配なく使用できます。
音質面では、クリアな中高音と迫力のある低音を両立しており、幅広いジャンルの音楽に対応可能です。1回の充電で最大8時間、充電ケースを併用すると最大32時間という、この価格帯ではトップクラスのバッテリー持続時間を実現しています。
コスパ最強!1万円台で買えるおすすめのワイヤレスイヤホン
性能とコストのバランスが取れているのは、やはり1万円台のワイヤレスイヤホンです。1万円台のワイヤレスイヤホンは必ずしも全ての機能が最高品質ではないものの「ユーザーが本当に必要とする機能」を高いレベルで満たしています。
1万円台で買えるおすすめのワイヤレスイヤホンを2つ紹介します。
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro
高価格帯モデルに匹敵する多機能を実現した、コストパフォーマンスが非常に高い一台です。最大の特徴は、ユーザーの聴覚特性に合わせて音質を自動で最適化する「HearID」機能と、交通機関モードや屋内モードなど、環境に応じて効果を調整できるアクティブノイズキャンセリング機能を搭載している点。
これにより、自分だけの理想的なサウンドで、いつでも音楽に没入できます。ワイヤレス充電にも対応しており、使い勝手も良好です。「安いイヤホンは卒業したいけれど、ハイエンドモデルには手が出しにくい」という方に最適な選択肢と言えます。
AVIOT TE-W1
日本のオーディオブランドであるAVIOTが手掛ける、音質にこだわったモデルです。1万円台の価格帯でありながら、ハイレゾ相当の高音質伝送を可能にする「LDAC」コーデックに対応しているのが大きな特徴。
対応するスマートフォンと組み合わせることで、ワイヤレスとは思えないほど情報量豊かで繊細なサウンドを体験できます。騒音レベルを判断してノイズキャンセリングの強度を自動調整する機能も搭載しており、音楽への没入感を高めてくれます。
iPhoneと相性の良いワイヤレスイヤホン
「Apple純正のAirPodsが高価で手が出しにくい」と感じる人は多いです。しかし最近のワイヤレスイヤホンはiPhoneユーザーを意識したモデルが豊富にラインナップしており、コストを抑えながらも快適なリスニング環境を整えられます。
Beats Fit Pro
BeatsはApple傘下のブランドであり「Beats Fit Pro」はAppleのH1チップを搭載しています。そのため、AirPodsシリーズと同様に、iPhoneに近づけるだけで簡単にペアリングでき、iCloud上のデバイス間で接続が自動で切り替わります。
ダイナミックヘッドトラッキング付きの空間オーディオにも対応しており、音楽や映画を臨場感たっぷりに楽しめます。AirPods Proの性能はそのままに、よりアクティブな用途で使いたいiPhoneユーザーにとって最適な選択肢の一つです。
Anker Soundcore P40i
「AirPodsは高すぎるけれど、iPhoneで快適に使えるイヤホンが欲しい」というニーズに応える、コストパフォーマンスに優れたモデルです。iPhoneが採用している高音質コーデック「AAC」にしっかりと対応しているため、安定した接続でクリアなサウンドを楽しめます。
また、1万円を切る価格でありながら、周囲の騒音レベルに合わせて自動で強度を調整するノイズキャンセリング機能や、2台のデバイスに同時接続できるマルチポイント機能を搭載。iPhoneユーザーが必要とする基本性能と便利な機能を高いレベルで両立させています。
日本製でおすすめのワイヤレスイヤホン

品質やサポート体制に安心感を求めるなら、日本メーカーの製品も有力な選択肢です。日本製のメーカーはアフターフォローサービスも充実しているため、もしもの時でも安心です。
ここでは日本製でおすすめのワイヤレスイヤホンを2つ紹介します。
SONY WF-C510
世界的なオーディオブランドであるソニーが手掛ける、1万円以下で購入可能なエントリーモデルです。この価格帯でありながら、ソニーが長年培ってきた高音質化技術「DSEE」を搭載。圧縮された音源でも、CD音質相当の広がりのあるサウンドで再生してくれます。
専用アプリ「Headphones Connect」を使えば、自分好みの音質にイコライザーを調整できるのも大きな魅力です。本体は非常にコンパクトかつ軽量で、耳の小さな方でも快適な装着感が得られるように設計されています。
オーディオテクニカ ATH-CKS30TW
プロ向けの音響機器でも高い評価を得ているオーディオテクニカの製品で、特に「重低音」を楽しみたい方におすすめのモデルです。独自のドライバーと音響設計により、コンパクトなサイズながら、ライブ会場にいるかのような迫力と深みのある低音再生を実現しています。
低音だけでなく、ボーカルや楽器の音も埋もれることなくクリアに聞こえるため、ロックやダンスミュージックとの相性は抜群です。専用アプリを使えば、音質のカスタマイズや、外の音を取り込むヒアスルー機能のレベル調整も可能。
まとめ:ワイヤレスイヤホン安いのはダメなのか

安すぎるイヤホンや音質も悪く壊れやすいため、結局新しいイヤホンを買うこともよくあります。最低でも5,000円以上のイヤホンを買うことをおすすめします。
- 安すぎるイヤホンは音質、接続性、耐久性の面でリスクがある
- 価格は部品コスト、機能の有無、開発費で決まる
- 安いメリットは手軽さだが、デメリットが上回ることが多い
- 2000円以下のモデルは早期故障のリスクが特に高い
- ダイソーなどの100均製品は「お試し用」と割り切るのが賢明
- ドンキの格安モデルは購入前のレビュー確認が不可欠
- 後悔しないためにはまず使用目的を明確にすることが大切
- 5000円の予算があれば実用的で満足度の高いモデルが見つかる
- コスパ最強モデルは必要な基本性能を高いレベルで満たしている
- iPhoneユーザーならAACコーデック対応のイヤホンがおすすめ
- 品質とサポートの安心感を求めるなら日本メーカー製も有力な選択肢
- 最高級品でなくても、自分の使い方に合ったモデルを選ぶことが重要
- 音質にこだわるなら最低でも5000円以上の予算を考えたい
- スポーツ用なら防水性能とフィット感を重視する
- 通話が多いならマイク品質が良いモデルを選ぶべき
- 最終的に「安すぎるのはダメ」、しかし「高ければ良い」わけでもない


