- グラベルロードに最適のブレーキが知りたい!
- 油圧式と機械式。それぞれのメリット・デメリットを知りたい!
こんな方向けの記事です
グラベルロードといえばディスクブレーキが採用されていることが多いですが、「機械式」「油圧式」どっちにするかは誰もが悩むところだと思います。
値段にも大きく影響してくるポイントなので慎重に選びたいところですよね。
双方にメリットとデメリットがあるので比較していきながら自分にあったブレーキを選んでいきましょう!
ディスクブレーキの特徴
まずはディスクブレーキの特徴について軽く解説していきます。
車軸に取り付けられている「ディスクローター」をパッドで挟み込むことによりブレーキがかかる、というのがディスクブレーキの仕組みです。
ディスクブレーキの主な特徴はこの通り。
- 悪天候や悪路でも落ちない制動力
- 太いタイヤも対応可能
どんな時でも安定した制動力を発揮できるのでグラベルロードとは相性いいブレーキですね。
「油圧式」と「機械式」の違い
- 油圧式:オイルの力でパッドを押し出してブレーキをかける
- 機械式:ワイヤーを引っ張ることによってブレーキを作動させる
それぞれのディスクブレーキには一体どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
ここからは比較しながら解説していきます。
2種類のディスクブレーキ:性能比較
3つのポイントに絞って比べていきます。
- ブレーキ性能
- メンテナンスのしやすさ
- 価格
順番に見ていきましょう。
ブレーキ性能
最初は肝心のブレーキ性能です。
実はこの2つ、制動力に大差はありません。
どちらもしっかり停止できます。
じゃあなにが違うのかというと油圧のほうがより軽い力でレバーを握ることが出来ます。
- オフロードの安定感が増す
- 繊細なブレーキングが可能になる
- 軽い力で良いので女性でも扱いやすい
油圧式にはこのようなメリットがあります。
このことを考えると性能に関しては油圧式のほうが優れているかと思います。
【ブレーキ性能 】
- 制動力は変わらない
- 油圧式のほうが軽い力でブレーキをかけられる
- ブレーキ性能は油圧式の圧勝
メンテナンスのしやすさ
次はメンテナンスのしやすさを見ていきます。
パッドの摩耗を確認
機械式の場合はパッドが摩耗してくるとその分レバーのアソビを自分で調整しなければいけません。
一方油圧式ブレーキには「ローターとパッドの隙間を一定に保つ」機能が備わっています。
この機能によりパッドが摩耗してもレバーの感覚が変わらないので日常的な調整はしなくても大丈夫。
この機能に関しては下の方で解説してます。
たまに目視でパッドの厚みだけは見ておきましょう。
パッドの摩耗がひどい場合はすぐに交換しましょう。
具合的にはパッドの厚みが0.5mm以下になったくらいが交換時期とされています。
大掛かりな作業はお店で
パッドの交換くらいなら結構簡単にできますが、素人では対処が難しい不具合もあります。
- 機械式ブレーキのワイヤーが切れそうor切れた
- 油圧式ブレーキがエア噛みしてしまった
などのトラブルは初心者が直そうとすると逆に悪化させてしまうかもしれません。
このようなトラブルが起きた場合は素直にお店でメンテナンスをしてもらうのが無難です。
ブレーキ以外の不具合も見つかるかもしれないので1年に1回は定期点検をしてもらうのがおすすめです。
旅先で故障した場合
ここまで見ると油圧式の方が日々のメンテナンスは楽そうです。
しかし旅先でなにか故障したときに油圧式だと結構大変です。
例えば
「エア抜きがしっかりできておらずいきなりエア噛みしてしまいブレーキが効かなくなった、、、。」
こんな時なんかは旅先で修理するのはなかなか難しいです。
ついでに言うと油圧式はタイヤを外した時にブレーキレバーを握ってしまうとパッドが戻らなくなります。後で詳しく解説します。
機械式はワイヤーが切れない限りはその場でなんとかなることが多いです。
そう考えると機械式のほうが気楽に乗れていいような気もしてきますね。
【メンテナンスのしやすさ】
- パッドが摩耗してきても油圧なら自動で調整してくれる
- 機械式はパッドの摩耗に応じてアソビを自分で調整する
- パッドの摩耗がひどい場合はすぐ交換
- 対処が難しいトラブルはお店でみてもらうのが無難
- 旅先での故障は油圧だと対処が難しい
価格
最後に価格。
これに関しては機械式のほうが安いです。
安くても性能は十分なので安心してください。
上に書いたように制動力は変わらないので価格を抑えたい方は機械式の方がおすすめです。
比較した結果、、、
これまでの比較結果をまとめるとこんな感じです。
機械式ディスクブレーキがオススメな人
- できるだけ予算は抑えたい
- 旅先でのトラブルが不安
油圧式ディスクブレーキがオススメな人
- より軽い力でブレーキングしたい
- オフロードでの走行も視野に入れている
- 予算は特に気にしない
油圧式のほうがデリケートで扱いづらい感じがありますが、扱い方さえ間違わなければブレーキ性能は優秀です。
油圧のデリケートさがめんどくさい人は機械式を選ぶといいと思います。
両方の特徴を理解して自分にあった自転車を選んでいきたいですね!
ディスクブレーキの注意点
ここまで色々解説してきたディスクブレーキですが取り扱いの注意点もあります。
間違った使い方・メンテナンスをしているとブレーキがかからなくなったり、最悪の場合交換することにもなりかねません。
ディスクブレーキを使うなら必ず理解しておきたい内容なのでぜひ見ておきましょう!
①ディスクローターに油をつけない
まず最初に覚えておきたいのがディスクブレーキは油分厳禁!ということです。
ディスクローターに油が付いてしまうと制動力が落ちてしまったり、油が焼き付いて異音が鳴ったりします。
- チェーンに油を差す時にスプレータイプの油を使う
- 洗車時、油分を含んだクリーナーを使う
- ディスクローターの汚れを落としたい時
このような時には特に注意が必要です。
ディスクローターをきれいにしようとして油の染み込んだ布で拭いてしまう、、なんてことは初心者には多いみたいです。
油が付いてしまったら基本的には交換することになってしまうので要注意しましょう。
上記の場面では
- チェーンに差す油はリキッドタイプの物を使用する
- クリーナーはあらかじめ布に染み込ませてから使用する
- ディスクローターを拭く時は新品の布orキッチンペーパーを使用する
などの対処法があります。
リキッドタイプでオススメのチェーンオイルと、ディスクブレーキにも使えるクリーナーのオススメはコチラです。
②手で触らない
上で書いたとおりディスクブレーキは油厳禁。
これは手の皮脂が付いただけでもアウトです。
さらにブレーキはをかけた後のディスクローターは摩擦熱でめちゃくちゃ熱くなっています。
これらの事から基本的にディスクローターは手で触らないということを厳守しましょう。
③ ブレーキパッドの目視を忘れない
ブレーキパッドは摩耗がひどくなったら交換しましょう。
特に油圧式は「ローターとパッドの隙間を一定に保つ」機能があり、ブレーキパッドが摩耗して薄くなっても自動的に隙間を調整してくれます。
これには快適な反面パッドの摩耗に気づきにくいというデメリットもあります。
摩耗しきったパッドを使っているとディスクローターに傷がついたり、ブレーキがかからなくなってしまうので必ず目視チェックも忘れないようにしましょう。
④ タイヤを外した時にブレーキを握らない(油圧のみ)
これは油圧式ディスクブレーキの注意点になります。
輪行する時などにタイヤを外す時がありますがその時には注意が必要です。
タイヤを外した状態でブレーキのレバーを握ってしまうとパッドが開かなくなります。
これはディスクローターがない状態で隙間を調整しようとしてしまうために起きる現象です。
こうなってしまうとパッドの隙間をこじ開けるのに専用工具が必要になってしまい大変な思いをすることになります。
このトラブルを防ぐためにタイヤを外したらスペーサー(ダミーローター)をパッドに挟むのを忘れないようにしましょう。
⑤ 自転車をひっくり返さない(油圧のみ)
こちらも油圧のみの注意点となります。
油圧式の自転車をひっくり返してしまうとエア噛みの原因になってしまいます。
これはひっくり返すことによってブレーキレバーのピストン部にエアーが入り込んでしまうために起こります。
最初の時点でエア抜きがしっかりされていれば問題はないのですが心配な方はやめておきましょう。
まとめ:
今回は油圧式と機械式の比較をしましたがそれぞれにメリット・デメリットがあり選ぶのが難しいと思います。
- 予算で選ぶのか
- 性能で選ぶのか
- メンテナンスのしやすさで選ぶのか
人それぞれ好みは違うと思いますが選ぶところも自転車選びの楽しみだと思って慎重にやっていきましょう!